物流情報センターコラム 第7回
2026.09.28
荷主様 コラム
物流DXとは何でしょうか?
― 大切なのは、システムではなく「人」が働きやすくなることです ―
最近、「物流DX」という言葉を耳にする機会が増えました。ニュースや業界誌でも取り上げられることが多く、「物流もDXの時代」と言われています。
しかし、「DXとは何ですか?」と聞かれると、少し難しく感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
DXとは「デジタルトランスフォーメーション」の略で、デジタル技術を活用して仕事の進め方や仕組みをより良くしていく考え方です。
ですが、私たちは「新しいシステムを導入すること」がDXではないと考えています。
本当に大切なのは、そこで働く人が今より働きやすくなり、お客様により良いサービスを提供できるようになることです。
例えば、以前の物流業界では、電話とFAXが情報共有の中心でした。
配車担当者は何本もの電話をかけ、配送先や運送会社様と連絡を取りながら、日々の配車を組んでいました。
その時代には、その時代の良さがありました。
電話で直接話すことで、お客様の細かなご要望や現場の状況を把握できることもありました。
一方で、情報を何度も伝え直したり、FAXの到着を確認したり、同じ内容を複数回入力したりと、多くの時間がかかる場面もありました。
現在では、デジタル技術の進歩によって、情報をより早く共有できる環境が整いつつあります。
配送予定、車両情報、納品状況などを必要な人がすぐに確認できれば、電話やFAXだけでは難しかった情報共有もスムーズになります。
その結果、配車担当者は確認作業に追われる時間を減らし、お客様への提案や調整など、本来の仕事に時間を使えるようになります。
運転手の皆様も、必要な情報を早く把握できれば、不安なく配送に向かうことができます。
そして荷主様も、配送状況を把握しやすくなれば、次の予定を立てやすくなります。
つまり、DXは「人の仕事を減らすため」のものではありません。
人にしかできない仕事に、もっと時間を使えるようにするための考え方なのです。
物流は、人と人との信頼によって成り立っています。
どれだけ便利な技術が生まれても、お客様との約束を守ること、安全に荷物をお届けすること、困ったときに相談し合える関係を築くことは、これからも変わることはありません。
だからこそ、デジタル技術は人の代わりになるものではなく、人を支える存在であるべきだと私たちは考えています。
私たち丸共協同株式会社も、長年物流業界に携わる中で、「変えてはいけないもの」と「変えていくべきもの」の両方を大切にしてきました。
物流の基本である安全や信頼は守り続ける。
そして、情報共有や業務の効率化など、新しい技術で改善できることは積極的に取り入れていく。
その積み重ねが、これからの物流をより良いものにしていくと信じています。
物流DXとは、システムを導入することが目的ではありません。
人がもっと働きやすくなり、荷主様にも運送会社様にも、より良い物流サービスを提供するための手段です。
私たちはこれからも、現場で培ってきた経験を大切にしながら、新しい時代に合った物流のあり方を考え続けてまいらいま。
