【物流情報センターコラム 第2回】
2026.08.28
コラム
なぜ空車で走るトラックがあるのか?
― 物流の現場で今も続く「もったいない」の正体 ―
高速道路や一般道を走っているトラックを見て、「荷物を積んでいないトラックが多いな」と感じたことはないでしょうか。「空車で走るくらいなら、何か荷物を運べばいいのに。」
そう思われる方も少なくないと思います。
実は、この「空車走行」は物流業界が長年抱えてきた課題の一つです。
もちろん、運送会社も空車で走りたいわけではありません。
荷物をお届けしたあと、次の配送先や営業所へ戻るために、どうしても荷物を積まずに走行しなければならない場面があります。
例えば、大阪から名古屋へ荷物をお届けしたとします。
その後、名古屋から大阪方面への荷物が見つからなければ、トラックは空車のまま戻ることになります。
この間も、燃料費や高速道路料金、人件費などは発生しています。
つまり、荷物を積んでいなくても、トラックは走るだけでコストがかかるのです。
一方で、荷主様の立場から見ると、「ちょうどその方面へ荷物を運びたい」というタイミングがあるかもしれません。
もし、その情報がお互いにうまくつながれば、空車走行を減らし、輸送効率を高めることができる可能性があります。
もちろん、配送日時や荷物の種類、車種、積込・荷降ろし条件など、さまざまな条件が一致する必要があります。
そのため、すべての空車走行をなくすことは簡単ではありません。
しかし、少しずつでも空車走行を減らすことができれば、運送会社にとっては輸送効率の向上につながり、荷主様にとっても新たな輸送方法の選択肢が広がる可能性があります。
また、空車走行が減ることで燃料消費を抑えられ、CO₂排出量の削減にもつながります。
これは物流業界だけでなく、社会全体にとっても大きなメリットといえるでしょう。
物流は、「荷物を運ぶこと」だけが仕事ではありません。
「どうすれば、もっと効率よく、安全に、そして環境にも配慮した輸送ができるのか。」
その積み重ねが、これからの物流をより良くしていくと私たちは考えています。
丸共協同株式会社は、長年物流業界に携わってきた経験を生かし、これからも物流の課題や可能性について、現場の視点から分かりやすくお伝えしてまいります。
